【あらすじ】(「BOOK」データベースより) 失恋の痛手から、ふらりと訪れたエジプトで出会った、謎の日本女性・小笠原那智。妖艶にして気高いその雰囲気は、古代エジプト史第一の美女として名高きネフェルティティその姿であった。愛され、崇められ、恐れられた“遠くから来た美しい人”ネフェルティティ。彼女の前に屈した時から、男たらは、己の野望に酔いしれ、そして死への道へと堕ちてゆくのだ―。灼けたエジプトの地平に描かれた、巧妙なトリックと華麗な愛の織りなす壮大なるミステリー・ロマンここに登場。 |
【一言抜き出すなら】
自由
【感想】
栗本さん2作目。20年以上前の作品です。
そうの個人的趣味としては、前回読んだ「天の陽炎」よりこっちの方がオススメ。ミステリ的なストーリーがしっかりしていて読みやすいし、起承転結があるので、うだうだと悩んでいる暇もなくどんどんとストーリーは進む。
なにより、謎の美女として描かれている那智が実際何を考えているのか、それは最後まで本人の口からは語られないし、あくまで周囲の人間の想定でしかないというところがかっこいい!!
謎めいていて美しくて、でもミステリアスで何考えているか分からない女性は、おいそれとストーリーの分かりやすさなんかのために誰かに自分の内面を語ったりしないのですよ!
心情表現がリアルで感情移入しちゃうのも感動しますが、こうやってちょっとばかり分かりやすい技巧を凝らされると、「ああ楽しく書いたんだなあ」と思って読んでいて楽しくなっちゃいます。
(85点。ライトノベルみたいな疾走感!)
__⇒同じ作家の別の本
・「天の陽炎」@栗本薫
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