2012/06/29
「天使の眠り」@岸田るり子
【一言抜き出すなら】
イアンは一二三にとって神であり、その熱狂的な信仰が、今日まで生きる支えになってきたのだ
【感想】
一緒にいて楽しくて、頭が良くて、ユーモアに溢れていて、容姿がかっこよい最高のだんな様がいて。
彼が突然、「難病だから」という理由だけでひとつも抗う術が無く死んでしまったとしたら。
いなくなってしまったその男のことを、神か何かのように思えるものだろうか。
そしてその男と自分の間に生まれた娘のことを、他の誰よりも優れた、生き残るべき人間だと妄信するだろうか。
結婚しても無い。母になったことも無い。
でも、世間に良く聞く「母性」と「女」の性質を組み合わせたら、無いことも無い話だと思える。
人は誰でも平等であるかもしれない。
誰かを生かすために、誰かを殺してはいけないかもしれない。
でもきっと、母親たちは自分のたった一人の娘のために、誰か他人を殺すことが出来ると思う。
(68点.最後がちょっと消化不良。)
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岸田るり子
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