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2010/09/04

2010年8月のベストワン

 8月は、図書館からの拝借6冊でした。
 本当はもっと読んだのですが、例に漏れず更新し損ねたので、投稿月で計算することにして9月分に持ちこします!
下の本をベストワンに選びましたが、何気に「楊貴妃伝」も捨てがたかったです。中国史なんて全部忘れたのに、当時のロマンさも虚しさも全部ひっくるめて楊貴妃がとても素敵でした。
6冊しか読んでないことを考えたら、豊作な月だった… 

★2010年8月のベストワン★
「遥かなり神々の座」@谷甲州 (1995/4刊)
【あらすじ】(「BOOK」データベースより)
マナスル登頂を目指す登山隊の隊長になってくれ、さもなくば―得体の知れない男から脅迫され、登山家の滝沢はやむなく仕事を請け負った。が、出発した登山隊はどこか不自然だった。実は彼らは偽装したチベット・ゲリラの部隊だったのだ。しかも部隊の全員が銃で武装している。彼らの真の目的は何なのか。厳寒のヒマラヤを舞台に展開する陰謀、裏切り、そして壮絶な逃避行―迫真の筆致で描く、山岳冒険小説の傑作。


【感想】
90点付けさせていただきました…
個人的には山登りもしないし、テロに詳しいわけでもないし、軍隊とか戦争ものの小説を好んで読むわけでもないのですが。

そういった、そうるというドシロートに対して、このお話は、山登り(それも地球で一番過酷なヒマラヤ登山)の魅力を文字だけで虜にするほど語ってくれました。
雪の白さ、山のつらさ、寒さ、そして山頂からの雲海の見事さ、陽の光の素晴らしさ…

そしてそれだけではなく、テロ組織に狙われた主人公の心を通して、命の大切さ、国という組織のとてつもない大ききと非道さを教えてくれました。

そして最後に、たったひとりの人間に、できることの大きさも。

人は、とてつもなくちっぽけで弱い。
けれど同時に、想像以上に強くて、たくましい。

息つく間もなく読んでいる間、幸せでした。


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