最近のオススメ(記事へは左のリストからどうぞ)

2010/08/03

「夜のピクニック」@恩田陸

「夜のピクニック」@恩田陸 (2006/9刊)
【あらすじ】(「BOOK」データベースより)
高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。甲田貴子は密かな誓いを胸に抱いて歩行祭にのぞんだ。三年間、誰にも言えなかった秘密を清算するために―。学校生活の思い出や卒業後の夢などを語らいつつ、親友たちと歩きながらも、貴子だけは、小さな賭けに胸を焦がしていた。本屋大賞を受賞した永遠の青春小説。


【一言抜き出すなら】
ぐちゃぐちゃ

【感想】
 青春はぐちゃぐちゃしているべき。
 毎日学校に行って。狭い人間関係に一喜一憂して。
 でも、それももうすぐ終わり。すぐに受験が来て、高校3年生の自分たちは、これから誰一人同じ道を歩むことなく散り散りになっていく。
 
 もし、高校最後に、これまでの「青春」の全てを精算できるイベントがあるとしたら、どうするだろう。
 そして、そのイベントはどんな形をしているのだろう。

 そうるは、そのイベントこそが、この「夜のピクニック」だと思う。私もこういうことがしたかった。もしあったら、この物語の子たちみたいに不平不満を垂らしながら、それでもサボることなく、大切な友達と歩くのだろうと思う。
 疲れて疲れて疲れ切って、恥も言い辛さも見栄も何もかも捨てて、素の会話ができるんじゃないかと思う。

 そしてその記憶を、青春の大切な思い出として、大きくなって酒の肴にするんだと思う。

 いいなぁ。

 だって、主人公だけじゃなく、殆ど全ての登場人物たちが、このイベントで青春を精算すべく、様々な形でもがいているんだもの。

(88点。憧憬って言葉が浮かぶ所が年だなー)






応援お願いします!
人気ブログランキングへ

0 件のコメント:

コメントを投稿